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坂東友也・右子ばんどうともや ・ ゆうこ さん
2005年7月 I・Uターン
出身地:大阪府大阪市(友也さん)
    岡山県勝田郡(右子さん)
現住所:津山市
職業:レストラン経営

「ありすぎない」津山だからできる、お客様との密なお付き合い。

移住を決めたきっかけ

――ご出身は友也さんが大阪、右子さんが津山の隣の勝央町ですが、大阪から津山にIターン、Uターンされたきっかけは何だったのでしょうか。

友也さん:津山への移住を考えたきっかけは、お店の開業でした。都会の大阪で開業するか、地方の津山で開業するかということを考え、最終的に津山に決めました。岡山県北は妻の出身地ですが、地方で働くことに憧れがあったこともあり、僕の方が津山で開業することに強い想いを持っていました。

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右子さん:私はどちらかというと、大阪での便利な生活に慣れていたので、はじめはあまり乗り気ではありませんでした。でも、出産をきっかけに子育ての環境について考えるようになって、やっぱり津山の方がいいなと思うようになりました。都会だと、保育園にも入りにくいですし、そうかといって預けられる人もいない。津山には家族がいるので、こどもを預けられるという安心感があります。

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――実際に津山に帰ることが決まって、困ったことや不安な面などありましたか?

右子さん:私はペーパードライバーだったので、津山に帰っても絶対に車に乗らないと決めていたんですけど、それでは生活ができないことがわかって(笑)。はじめは、小さい車でもトラックを運転しているような気持ちだったんです。でも、意外とすぐ慣れるものですね。今ではドライブが趣味ですし、車窓からの眺めに癒されているので、不思議です。

友也さん:僕は最初、夜の静けさにびっくりしましたが、すぐにこちらの環境の方が性に合っていると気づきました。都会では、みんなが騒いでいると自分も騒がないといけないと思ってしまうのですが、ここだったらゆったりとした気持ちでいられます(笑)
移住した直後は、都会とのギャップに驚くことが多々ありましたが、すぐに慣れました。

リストランテ『シエロ』について

――シエロさんはどういったお店でしょうか。

右子さん:津山、岡山、山陰の食材を使ったイタリア料理店です。ゆったりとした気持ちでお料理を食べていただける、イタリアの田舎にあるようなレストランを目指しています。

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――津山でお店を開いて、良かったことは何ですか?

右子さん:お越しくださるお客様と一緒に人生を歩んでいるような、密なお付き合いができることですね。人もお店も多い都会とは違う、津山ならではのことだと思います。小学生だったお子様が成人されたとか、記念日に必ずお越しくださるとか、そういったときにお客様との距離の近さを感じます。また、津山では旬の良質な食材が手に入りやすいので、お皿の上で季節を感じていただくことができます。季節ごとのお料理を目的に、遠方からわざわざ来てくださる方も多くいらっしゃいます。
ただ、県外の方に「1、2月は雪が積もって大変」と思われていて、その時期は極端にお客様が少なくなるのがネックですが(笑)

友也さん:津山では、冬になると狩猟ができるのもいいですね。はじめは親戚の方からジビエのお肉をいただいて、それを自宅で調理していたんですが、自分でも狩猟をやってみたくなって、こっちに来て2年目に狩猟免許を取得しました。狩猟で得たものはジビエ料理としてお店でも提供させていただいています。

右子さん:趣味と実益を兼ねています。釣りみたいなものですね(笑)

友也さん:ただ、何度も山で遭難しかけたことがあります。携帯電話の電波がないところで、山道から車で落っこちたことも。

右子さん:そんなことが毎日のようにありますね。楽しく刺激的な日々です(笑)

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右子さん:津山を中心とした岡山、山陰地方には、情熱的な生産者さんがたくさんいらっしゃるのも魅力です。「あなたが作った食材を使いたい!」と思わされるような、強い想いを持った方々と直接お会いできるのがいいですね。

――生産者の方々とは、どのように繋がりを作られたのでしょうか。

友也さん:最初に知り合った方が「こういう人知ってるから、紹介したるわ」といってお友達を紹介してくださったんです。その紹介された方に、またお友達を紹介していただいて…というようにして、色んな方との繋がりが広がっていきました。

右子さん:お店を始めたばかりの頃は食材がなかなか手に入らなくて、どうしようと思ってました。いまは、生産者の方々が「これが採れたけど、いる?」みたいな感じで、いろんな食材を持ってきてくださいます。「そろそろあの人のあれが採れる時期だな」と思っていると、電話がかかってきたり(笑)
定期的に食材を提供して頂いているお野菜の農家さんにも、こちらから欲しい野菜を注文するのではなく、おすすめのものを持ってきてもらって、それから料理を考えることが多いです。小さいレストランだからできることですね。

友也さん:都会では、季節に関係なく注文したらすぐ食材が届くんです。これが欲しいと言ったらこれが来る。でも津山ではそれができなくて、開業当時は欲しいものが手に入らないことで焦っていました。でも、あるとき「欲しいものが簡単に手に入ることは当たり前ではない」と気付いてからは、「いま手に入る一番良い食材が来たら、それで料理を考えよう」というように気持ちが切り替わりました。それから料理することがもっと楽しくなりましたね。

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――これからどのようなお店にしたいとお考えですか?

右子さん:食材そのものの魅力や生産者さんの魅力を発信し、うちのお料理を目的に、県外や都会から来ていただけるレストランにしたいです。
これまでに何度かイベントを開催していて、野菜づくりの名人とコラボレーションして、その日、その場限りのお料理をご提供したりしています。生産者さんのこと、野菜のことなど、その地域の魅力を知っていただけるので、これからも定期的に開催したいですね。

津山に移住を考えられている方に向けて

右子さん:Uターンに関しては、小さい頃に気付かなかった津山の魅力、空気のきれいさや、こどもを持って初めて分かる暮らしやすさを実感しています。いまでは、大阪で暮らすのも、お店を持つのも、どちらももう考えられないです(笑)
高校生のときは「何もない田舎だな」と思っていましたが、都会での生活を経験し、当時とは違う視点を持った今では、何気ない毎日の中にもたくさんの刺激的な出来事を見つけることができます。

友也さん:移住する前は、欲しいものが手に入りにくいことなど不安な点があったのですが、実際に移住してみたら、それは全然大したことじゃなくて、むしろ良いことだったりします。都会にはいろんなお店があるから楽しいと思っていたんですけど、こっちに来てからは、「あんなに要らんな」と思うようになりました。だから多少不安なことがあっても、飛び込んでみてよかったですね。

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