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2025年11月1日(土)・2日(日)の1泊2日で、津山市・久米南町・美咲町を巡る『岡山県津山圏域 移住体験ツアー』が開催されました。関東・関西を中心に、全国各地から集まった9名の参加者と巡り歩いた、津山圏域の人・モノ・暮らしが分かるツアーをレポートします!
目次
ツアー行程
1日目は昔ながらの日本の原風景が残る津山市の北部エリアへ。自然の恵みを存分に味わう丁寧な暮らし方を体験しました。2日目は久米南町の古刹見学や地場の野菜を使ったピザ作り、午後は美咲町へ移動して観光スポットなどを訪れる、津山圏域での暮らしを肌で感じられる体験を中心に組み立てたツアー内容。
ガイドブックやSNS情報だけでは分からない、津山圏域の魅力を満喫しました。
【1日目】

出発前の和やかな雰囲気のオリエンテーション。

津山圏域を知り尽くしたスタッフが、出発前から地元愛トーク全開に!

期待を胸にバスに乗り込みます。

ゆったりとした車内で、車窓からの風景も存分に楽しめます。
鳥取県との県境に位置する阿波地域。澄んだ空気と色づき始めた美しい里山風景が私たちを出迎えてくれました。
昔ながらの製法で作られた豆腐や味噌、自然農を目指す地元農家が育てたお米や野菜、清流でとれたあまごと、この地の幸がつめ込まれたランチをいただきながら、阿波での体験が静かに幕を開けました。臭みなど全くないあまごの上品な旨み、丁寧に作られたお豆腐の滋味、自然農法で作られたお米と白大豆から生まれた完熟味噌の深い味わい。「ここでしか食べられない本物の味ですね」と、みんな箸が止まりません。
食事後は、「津山の空き家状況ってどうですか?」「子育て支援はどういうものがありますか?」「暮らしで困ることはないですか?」など、参加者からの質問に一つひとつスタッフが答える時間になりました。

里山風景に溶け込む、趣ある木造りのたたずまい。

しつらえられた最高のおもてなしに、皆の表情が一気に華やぎました。

あまごは南蛮漬けにお刺身も。梅みそでいただくお豆腐も絶品!

じっくり焼かれたあまごに五平餅、吊るし鍋のお味噌汁も熱々。

囲炉裏を囲んで座れば、自然と心もほぐれます。

阿波地区の歴史を聞きながら、味噌づくり体験会場へ。
あばグリーン公社で味噌づくり体験!
次にランチ会場すぐそばにある、旧阿波小学校校舎を活用して農産物加工を行なっている”あばグリーン公社”で味噌づくり。ふっくら蒸しあがった大豆とやさしい麹の香りが漂う調理場で、地元のお母さん達の手ほどきを受けながら作業しました。冷ました大豆に米麹と塩を混ぜ、味噌繰機にかけて樽にみっちりと詰めるまでの工程です。それぞれの作業のポイントを教わりながら、手分けをして樽詰めまで進めます。
「想像以上の力仕事!でも楽しい」「こんなに手間をかけるから、深い味が出るんですね」と、参加者も夢中に。お母さん達の生き生きとした姿と丁寧な手仕事に触れ、この土地の暮らしのあたたかさと豊かさを知ることができました。
お土産に1年熟成させたお母さん達の手づくり味噌と米粉クッキーをいただき、帰ってからのお楽しみも増えました。

あばグリーン公社の活動や取り組みについての説明をまず受けました。

専用の作業着に身を包み、いよいよ味噌づくりに挑戦!

大豆としっかり混ざるよう、麹がパラパラになるまでほぐします。

麹の一粒一粒に塩がいきわたるよう、しっかり手を動かします。

味噌繰機に詰まりが起きないよう、量を加減しながら入れることが重要。

「モンブランみたい!」と歓声が。繰りあがった滑らかな大豆ペースト。

「このまま食べてもおいしそう!」と、蒸し上がり大豆の幸せな香りに包まれます。

皆の丁寧な手仕事で、ムラなく均一な混ぜ上がりに。

好きな味の米粉クッキーを選んで、お土産にもらいました。

「楽しかったね!」と皆充実の表情でバスに戻りました。
知和の古民家トライアルステイ住宅を見学
7月の移住ツアーでDIY作業体験を行った築100年の古民家が、豊かな里山暮らしを体験できるトライアルステイ住宅として生まれ変わりました。高齢化が進む知和地区をみんなで助け合って盛り上げていこうと、地元の方々が中心となって、愛情を込めてリノベーションされた施設です。
天井を支える見事な梁や歴史を感じる箪笥や襖は大切に残されています。お手洗いやお風呂などはすべて利便性を第一に改修されており、新しさと懐かしさを見事に調和させた仕上がりです。住宅すぐ側のコミュニティスペースでは毎月、カフェや居酒屋タイムを楽しむ集いも催されており、「ここに泊まって参加したいなぁ」という声も多数あがりました。
利用方法や料金についてなどの詳細は、津山ぐらし移住サポートセンター(tel.0868-24-3787、E-mail.iju@city.tsuyama.lg.jp)までお問い合わせください。

古民家が再び息を吹き返すまでのストーリーを聞きました。

畳のぬくもりを残したリビングで、ここでの暮らしのリアルも教えてもらいました。

昭和の趣はそのままに、清潔感たっぷりに生まれ変わったキッチン。

古き良き日本家屋の造りを生かした空間に、参加者も興味津々です。

長い歴史と品格を感じさせる、堂々としたたたずまい。

「おばあちゃん家に来たみたい」と、初めてなのになつかしさを感じる和室。
1日目のまとめ
ホテル集合後、市内・国分寺地区の閑静な住宅街の中にある、トライアルステイ住宅の見学からツアーをスタート。家具や家電、調理道具からお皿まで揃った充実ぶりに、「ここならすぐに暮らし始められますね」と参加者。津山でのリアルな暮らしをそれぞれに思い描きながらの見学となりました。ツアーの最後は観光センターでお買い物。今日の楽しさや感動を少しでも持ち帰ろうと、お土産選びも真剣でした。
参加者に今日の感想を尋ねると、「食べ物も水も空気も何もかもがおいしくて、感動しました」「関係性の希薄な都会では考えられない、阿波や知和のあたたかな人と人との繋がりが、とてもうらやましかったです。こういう場所でのびのびと子どもを育てたいと思いました」と。自然の恵みと人のぬくもりに触れた時間は、移住生活への憧れを現実へと近づける、大きな力をくれたようです。

街の空気を肌で感じられる、日当たり抜群のトライアル住宅。

「スーパーは近い?」「コンビニは?」と生活目線の質問が飛び交います。

使い勝手の良い明るいキッチン。

未来の津山ぐらしを想像しながら、リビングでゆったり。

旬の地場フルーツから定番の銘菓まで揃う観光センター。
【2日目】
2日目は、鶴山ホテルを出発し、津山市の南側に位置する久米南町、美咲町へ向かいました。
里方屋見学
午前中は久米南町を体験。久米南町上神目の分譲地へ向かい、若者定住促進住宅として平成25年に整備した町営の神目壱番館の外観を見学した後、バスは北上し里方地区へ。
元地域おこし協力隊の岡田さんが中心となり、町内の空き家を改修してできた「里方屋」を見学しました。この場所は、移住者向けシェアハウスや農業交流拠点、カフェ、大学生のワークショップ時の宿泊場所として使われています。現在も、岡田さん自身が住みながらDIYをしており、人との繋がりを大事にしながら改修を進めているそうです。

住民団体の「&里方屋」のメンバーでもある岡田さんから説明を受けます。

調度品はお洒落なつくり。

2階も綺麗に改修してあります。

裏庭も見学しました。
「Alpini」でピザづくり体験!
次は、シャルキュティエ(=食肉加工職人)による自家製シャルキュトリーをお楽しみいただける隠れ家レストラン、「Alpini」(アルピニ)でピザづくり体験を行います。
講師・島岡シェフの作るソーセージは食肉加工の国際コンテストでも金賞を受賞した逸品!レストランだけでなく、ネット販売やキッチンカーでのイベント出展も行っています。
今回のピザづくり体験は、発酵された生地をのばすところからスタート。島岡シェフのお手本を参考に、薄く・丸く伸ばしていきます。新鮮野菜やシェフ特製のソーセージ・ベーコン、チーズを好きなだけ乗せて、自分だけのピザが完成!
見晴らしのよいレストランから眺める景色は、自然いっぱいで、とても穏やか。天気も良く、絶好のランチ日和でした。

講師の島岡ご夫妻も静岡県からの移住者。

意外と難しい、生地伸ばし。

思わず盛りすぎてしまいます。

2種のソーセージに、サラダ、スープ、ドリンクと盛りだくさん。

おいしい!と大満足。

自然の中でのんびりランチ。
美咲町の柵原鉱山資料館を見学
午後からは、美咲町へ向かいました。美咲町内の東側、旧柵原地域は、かつて鉱山の町として賑わった地域です。「柵原ふれあい鉱山公園」は、鉱山輸送用に作られた片上鉄道の吉ヶ原駅舎と操車場のあった場所に作られ、約18,400㎡の敷地内には、昭和30年頃の鉱山の様子や鉱山町の暮らしぶりを再現した資料館があり、鉱石・化石の販売もされています。この鉱山公園は、テレビドラマ、映画のロケ地としても多数使われているところです。
資料館や周囲の公園などを思い思いに散策しました。

柵原鉱山資料館へ!

昭和にタイムスリップしたようです。

吉ヶ原の駅舎と、線路のロケーションは最高!

輸送用貨車や客室車両もそのまま保存されています。
美咲町お試し暮らし住宅、ミサキアエルを見学
美咲町への移住を検討している市外在住の方を対象に、移住体験や空き家・仕事探しの際に利用できる施設です。美咲町物産センターや亀甲駅からも徒歩圏内で立地は抜群。
1日1,000円(税込)、2日以上14日以内の期間で利用できます。
■お問い合わせ・利用の申込は、
美咲町役場 地域みらい課
Tel. (0868)-66-1191

昔ながらの趣のある一軒家です。

部屋は和室で、のんびり寛げます。
美咲町お試し暮らし住宅から徒歩で数分の距離には、「ミサキアエル」があります。ミサキアエルは、空き店舗をリノベーションして2022年にオープンし、コミュニティースペースとして活用されています。まちの人がフラッと立ち寄るなど、イベントやワークショップを開催できるスペースとして様々な用途に使われています。
当日は、美咲町地域おこし協力隊の山本隊員と山崎隊員から施設の説明を受け、二人がなぜ地域おこし協力隊になったのか?というお話も伺いました。

お試し暮らし住宅に近く、滞在中に訪問できます。

美咲町ともっとつながる場所「ミサキアエル」

室内は広々としており、ゆったり過ごせます。

福岡から移住してきたという山崎隊員。
2日目のまとめ
里方屋のすぐ近くにある「誕生寺」は、浄土宗の開祖、法然の生家跡に建つ寺です。晩秋の冷えた朝、誕生寺は澄んだ空気で満ちており、心が洗われました。
午後、柵原鉱山資料館を出発した後は、車窓から「柵原学園」を見学。令和6年4月に柵原地域の小・中学校が統合し、美咲町立の義務教育学校として開校した学校です。現在は、全校で298 人が在籍しており、4-3-2年制で学年を区切っています。
その後は、令和6年5月に新店舗へ移転しリニューアルオープンした「産直きらり 美咲町物産センター」でお買い物。地元の生産者から直接届く新鮮な旬の野菜やくだもの、花木、米、和洋菓子などが揃うほか、地元食材を使ったランチも楽しむことができ、年間10万人の来店者が訪れます。訪問した際も、多くのお客さんで賑わっていました。
美咲町物産センターから徒歩圏内の亀甲駅で希望者解散となり、その後は津山駅、鶴山ホテルと順次解散し、2日間にわたるツアーは終了しました。

誕生寺の大きな門。

立派な造りです。

美咲町で食材を買うならここ!
津山市、久米南町、美咲町を駆け足で回るツアーとなりましたが、みなさまからの高い満足度は、スタッフにとっても励みになりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
参加者の声
<寺田さん夫妻:東京都在住>
津山市内だけでなく近隣エリアについても知りたいと思い、今回が移住ツアー参加の2回目です。今夏には国分寺のトライアルステイ住宅も利用して、津山ぐらしをより深く体験しました。何度来ても感激するのが、地元の食材の美味しさ。野菜は新鮮でお肉のクオリティも高く、山陰の海の幸も楽しめます。正直、こんなに繰り返し訪れることになるとは思ってもみませんでした。
加茂町で古民家を丁寧にリノベーションして、自分たちらしく暮らされている先輩移住者の生活が、私たちの理想です。「移住って人生の一大決心!」と以前は身構えていましたが、今はただの引っ越しと考え、自分たちのペースで等身大の移住ライフを津山で実現できればと思っています。 。

<小倉さん:大阪府在住>
ツアーに参加して、心から「来てよかった!」と思っています。来なければ分からない、津山のリアルな空気感と人のあたたかさを肌で感じることができました。特に印象深いのは、味噌づくり体験です。地元のお母さん達が本当に楽しそうに「これが私の生き甲斐よ」と、作業されている姿に胸がじんわりあたたかくなりました。
移住後の仕事に不安があったのですが、スタッフの方からの丁寧な説明のおかげで、”津山で働く自分”をイメージできるようになりました。中心部は都会で医療機関も充実しているので、とても住み心地も良さそうです。
すぐの移住は難しいので、まずは2拠点生活から考えようと思っています。自分の理想の暮らしの実現のために一歩踏み出して、本当によかったです。
